兄妹4人で実家を相続手続き。介護をしたと言い張る次女が全部の不動産の取得を主張してきて争続に・・
仲が良く元気だった夫婦が立て続けに亡くなり、相続が発生した事例です。兄妹5人とも遠方にいる為、夫婦二人で過ごすと決めていたようで介護なども施設を利用していたので子供の手を煩わせないようにするんだと近所の方にも話していたそうです。4人の内3人は遠方であるからと売却を希望して、不動産査定を頼んだりしていたのですが、ある日、次女が介護を自分一人がしていて、その時に口約束で全部の不動産を譲ると言われたと主張してきました。話し合いにも応じないので長男の方が弁護士を依頼し、財産の確認にと実家を訪ねると、次女がカギを全部換えてしまっていて入れず、次女に確認をすると「自分の家なのだから当然」という主張をして、いつのまにか私物(ゴミ?)を置いていたそうです。
しばらくは、弁護士とやりとりをして売却をして法定相続による配分で分けるか、不動産は次女が相続してその他の財産を他の兄妹で分けるかといった協議をしていましたが、折り合いがつかず10年経った今でもそのままの状態で、実家の建物はボロボロとなってしまいました。
古民家風の平屋で立派な建物だったのですがもったいなかったです。
住んでいる家しか財産がないから遺言書なんて必要ないと思われる方が多いでしょうが、争いがおきるかどうかは財産の多い少ないは関係ありません。争いが起こってからでは元の兄妹の関係にも戻ることはありませんので、一つ、親の務めだと考えて遺言書の作成を検討したり、家族信託(自分の老後や介護に必要な資金の管理・給付を行う際に、保有する不動産や預貯金を信頼できる家族に託し管理・処分を任せる財産管理方法)を利用したりとご自分の家族に会った方法を話し合ってみてください。