相続は遺産が少ないほうが「争続」になりやすいようです

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2019年01月23日

相続は遺産が少ないほうが「争続」になりやすいようです

争続は一般家庭に方が起りやすいようです

「うちは財産は無いから相続でもめないよ」・・実は違うのです!

「ウチはたいして財産がないので、相続でもめることはまずない」。こう思っている方が多いのではないでしょうか。一方、「財産がたくさんあるから相続でもめる」と思っている方は少数ですが、実は、財産が少ないほうが相続人同士がもめる「争族」となるケースが多いのです。

裁判所に持ち込まれる相続トラブル、75%が5000万円以下

「相談」のうち、実際に裁判所が関与する審判や調停を行ったうち、8,951件、75%以上が「5000万円以下」の相続で起きています。
つまり決着した相談のうち「4件に3件」は相続税を払う必要がない”ふつうのお宅”で起きているのです。
さらに「75%」の内訳をみると「1000万円以下の紛争」が2,894件で、全紛争中の3分の1。一般家庭の3軒に1軒が骨肉の争いを経験しているという事になります。
数百万円の争い!
それでも裁判をしているのです

なんで、相続でもめるのか?おおまかに3つの理由が考えられます

私もサラリーマンを経験していますので分かりますが、普通の方にとって数百万円が手に入るかどうかは大問題です。「兄貴はもらったのに自分はいくらももらえない」こんなことになったら気持ちの整理は付きませんよね。ましては、奥様やご子息が居れば「なぜ、あなたはもらえないの?」とプレッシャーを感じたりしてそのまま喧嘩になる・・よくあるケースです。

なぜ、このようなことになるのか、私は3つの理由があると考えます。

1.時代が変わって、法律も変わったから
2.不動産等、分割しにくい財産(主に実家ですね)があるから
3.二次相続だから

相続の相談を受けていると、お悩みはこの3つの事が原因になる場合が多いです。

民法が変わり、みんなが平等に相続を主張できるようになったから

まず1.の理由について

相続については民法の取扱いになります。今でこそ、皆が平等というのが当たり前になっていますが、戦前は全く違いました。ご年配の方や地方では今でも根強く残っている「長男が一番エライ」という考え方です。


家督相続というのですが、戦前は長子が家を相続するものという「家制度」でしたが、戦後に法律が変わって今のようになりました。


法律上は平等になったとは言え、やはり親としては「家を継ぐのは長男、お墓も守ってもらうから財産のほとんどは長男に譲る」と考えることが多いです。(私が住んでいるのが田舎だということもありますが・・)

長男も子供のころからそう言われて育てば、そのような意識が芽生えます。ところが、他の兄妹は戦後の平等が当たり前という教育を受けているのですから、それはおかしいだろうと考えます。例え、兄妹は長男に譲ることを好と考えていても、その配偶者は不満を訴えるでしょう。(配偶者には相続権はありませんので、口出しするのはおかしいですけどね)

このようにして、相続争いの火種が生まれていると思います。

「実家」を分けるのは難しいから

2.の理由としては不動産であるため分けて相続するのが難しい「実家」の問題です。

分ける方法は4つあります

①現物分割

母屋と離れがあるとかなら、平等に割れるかもしれませんがあまり現実的ではないですね。

②共有持分による分割

持分を分けることで、分割する方法。書類上、2分の一の権利を長男、次男がそれぞれ持つという事になるので、簡単にできたと思われますが、極力避けたほうがいい方法です。例えば実家を売るにも、貸すにも、大規模修繕をするにも共有者全員の同意が必要なので面倒くさいです。大体の場合「意見を合わせるの面倒くさくなったからそのまま放置しよう」となって最近話題の「空家問題」に発展していくのです。

③売却してお金に換えて分割

一番わかりやすくていいのですが、やはり自分が育った実家を売るというのは心理的に負担が大きいようで、すぐに決断するのは難しいようです。


④代償分割

分割協議書などをみても一番多いのはこの方法かもしれません。

例えば、3000万円の価値がある実家と、1000万円の預貯金を長男次男の2人で相続するという場合で考えます。

実家は長男が相続して、預貯金を次男が相続する。これでは次男が1000万円損をするようで不満が出ますので、長男がその不足分1000万円を払うという方法です。
評価額的には平等になりましたね。

・・・本当に平等ですか?

1000万円は大金です。いくら実家を貰ったとはいえ、弟に1000万円も払うというのは大変です。「弟なんだから、少し負けてくれるよな」こんな風に思ってしまいませんか?まけてくれなければ恨みが残りますし、言われた弟も不満が残る。

こうして、相続争いの火種が大きくなります

2次相続が相続争いの本番です

あまり聞きなれない「2次相続」の説明から致します。

例えばご主人が亡くなられた場合、ほとんどの場合、奥様に財産が残るように相続手続きを行います。(一次相続)ご子息も「お父さんがつくった財産」という意識があるので、お母さんが使ってくれるのが一番だと考えますよね。

そして、奥様が亡くなられた後に、ご子息が相続をおこなう手続きを「2次相続」と言います。

なんとなく分かったかもしれませんが、親御さんがいなくなったことで、宥めてくれる人もいなくなり、欲望が暴走してしまう人が出てくるのです。


長男は、小さいころの感覚で「弟は俺の言う事は聞いてくれる」と考え、弟は「今の法律通りに平等に分けてもらおう」と考える。間に入っておさめてくれる人がいないので、争いになっていますのです。

普通の家の一番の財産は分けづらい「実家」だからもめるのです

いままで、説明してきたように、相続財産が少ない家庭ほど、もめるケースが出てくるのは分割が難しい実家をどのように相続させるかを決めておいてあげないからだと言えます。

「うちはそんなに財産無いから相続問題は関係ない」と思っていた方、今お住まいの住宅は立派な財産なんですよ。


両親が亡くなってから、子供たちだけでまとまらない話し合いをするより、まとめ役のいるうちにしっかりと話し合っておいて、出来れば遺言書などを準備しておけばもめる確率は大幅に減らせます。

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