夫婦共有名義で家を買うときのメリット・デメリットは?

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2019年09月28日

夫婦共有名義で家を買うときのメリット・デメリットは?

不動産の名義を誰にするか?迷いますよね

不動産を購入すると、司法書士に依頼して登記簿に所有者の権利を登記します。
この時、
夫婦でマイホームを購入した場合、どちらの名義で登記するのがお得なのか、損するのか?また、夫婦それぞれの名前で共有名義としたらどうなんだろうというお問い合わせがありましたのでそのメリット・デメリットをご紹介します。

単独名義と共有名義の違い

不動産の名義の登記には一人の方の名義にする「単独名義」と複数人で一つの不動産を共有する「共有名義」の方法があります。

昔はご主人が単独で住宅ローンを組んで購入する場合が多かったので単独名義が多かったのですが、最近は、夫婦の収入を合算して住宅ローンを組むことが増えた為、共有名義で登記するケースを良く見かけます。


この共有名義ですが持分といって、その不動産の所有権の割合を決めるのですが、その割合はお互いにいくらお金を出したかで決まります。

例えば2000万円の物件をご主人1000万円、奥様1000万円で購入なさった場合にはそれぞれ2分の1の持ち分で共有名義とします。

共有名義のメリット

不動産を共有名義で登記した場合、単独名義の場合にはない次のようなメリットがあります。

メリット① 住宅ローン控除が夫婦それぞれ受けられる

夫婦でマイホームを購入した場合において、共有名義で登記をすると夫婦それぞれの収入に対して「住宅ローン控除」の適用を受けることができます。


住宅ローン減税は、住宅ローンの年末残高の1%が10年間減税されるという制度で、減税されるのは所得税と住民税です。夫婦が共働きの場合に共有名義にすると、夫と妻それぞれの所得税、住民税に対して住宅ローン控除が使えるため、単独名義の時に比べると、より減税額が多いです。夫婦揃って、収入が多い場合には有効ですが、奥様は扶養の範囲内でパートなどで働いている場合にはあまりお勧めできません。あくまで、所得税と住民税の還付ですので、所得税と住民税を多く払っている方に有効な方法です。

ちなみに、令和元年10月1日~令和2年12月31日に住宅を取得して入居なさった場合には10年間ではなく13年間減税されます。 

・共有名義で住宅ローン控除を適用する際の注意点
住宅ローン控除を夫婦それぞれに適用するためには、夫と妻が別々に独自の住宅ローンを組むか、夫婦のうちどちらか一方が「連帯債務者」となって住宅ローンを組む必要があります。なお、妻が夫の連帯保証人になって住宅ローンを組んでも、妻の住宅ローン控除は使えないため注意しましょう。

メリット② 相続税の節税

将来、単独名義である夫が死亡して相続が発生した場合、その不動産の評価額がそのまま課税対象となりますが、共有名義の場合は、夫の持ち分に応じた部分のみが課税対象財産のため、単独名義の時よりも相続税が節税できます。

これは、不動産の評価が高いエリアでは有効ですが、栃木周辺のように居住用財産の評価が低いエリアではあまり有効ではありませんね。 

 
ご主人が高齢の場合など、奥様に多めに持分を持たせて、相続対策をしようとする方もいらっしゃいますが、これはダメな方法です。
共有する場合のお互いの持分割合は、「その物件を購入するために支出した資金の割合」で決めます。仮に資金を支出していないのに、共有名義にしたり、支出した金額以上の割合の共有持分で登記してしまうと「贈与」とみなされる場合がありますので注意しましょう。

メリット③ 売却した時の3000万円の特別控除を2重に受けられる

不動産売却時には「3,000万円特別控除」というものがあります。これは不動産を売却した時の利益対して3,000万円分の特別控除であり、共有名義の場合にはそれぞれに3,000万円(合計6,000万円分)の控除できることにより、高額な物件の売買の場合の際には税金のメリットがあると言えます。
 
 

簡単に言うと、単独名義だと、住宅の売却で3,000万円以上の利益が出た場合に税金がかかりますが、夫婦共有名義だと6,000万円までは税金がかからないということになります。居住用の不動産、いわゆるマイホームでこれほどの利益を上げることほぼありえませんのであまりメリットとはいえませんね。

共有名義のデメリット

デメリット① 売却がしにくくなる

これについては当たり前なのですが、あなただけのものではないので、当然持分共有者の承諾が必要になります。例えあなたの共有持分の割合が9割で共有者が1割だとしてもです。相手があなたより共有持分が少ないからといって関係ありません。不動産を売却するときには、共有名義になっている全員分の署名・捺印が必要になります。

デメリット② 離婚のときにさらに問題が複雑になりやすい

離婚の場合が大変です。不動産を2つに割って住むことはできないので、どちらかが出て行くことになります。どちらか一方が共有持分の分を買えば売らなくて住むのでしょうが、住宅ローンを利用して購入して数年で離婚の場合は悲惨なことになります。現金がないから住宅ローンを利用しているケースがほとんどのため、相手が購入できる可能性が低いわけです。どちらかの親族がお金持ちでもなければ、売却しなければいけなくなります。売却代金は持分の割合で分けることになります。新築から数年しか経ってない物件で、売却理由として離婚は多く見受けられます

まとめ

このように税制上のメリットは確かにありますが、有効利用できるのはごく一部の方です。

例えば夫婦が今後も安定して収入があり、仕事も続けるという前提でとなりますので「現金は持っているけど税金の支払いを減らしたいからあえて住宅ローンを使いました」といった余裕のある方のメリットですね。


単独名義で購入できるのであれば、わざわざデメリット多い共有名義は避けたほうがいいですし、

もし、共有名義にする必要があるのでしたら、そのリスクをよく知っておくことが必要です。

栃木市で共有名義の不動産の売却のご相談なら日建ハウジングにお任せください

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