ご主人から相続した土地を売りたいが家が建たない事が判明。不動産の相談の実例をご紹介

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2018年07月21日

ご主人から相続した土地を売りたいが家が建たない事が判明。不動産の相談の実例をご紹介

先月いらっしゃったお客様は8年前にご主人から土地を相続して、息子さん達の為にとっておいたのですが、皆、遠方で家を建てたという事で不要になり売却したいという事で相談に来られました。

不動産の管理についてはご主人が全部やっていたという事で資料も残っていないという事で市役所と現地での調査を行う事となりました。 
市役所や法務局から資料を取得してみると右のような道路の状態で一見すると家が建てられそうな状態。現地に行ってみても道路はしっかりと舗装されていて境界杭も入っていて管理状態も良いように見受けられました。

今回の土地は「D」の土地でしたので、お隣の「C」の土地の方にも挨拶によると、「その土地は問題があるよ。うちも騙されたんだ」とのこと。

建築課に行ってどういう状況下聞いてみるとかなりまずい状態であることが発覚しました。
一言に「道路」といってもその目的によって呼び名がいくつがございます。今回問題になったのが右の図の黄色い部分が「建築道路」になっていないことでした。


日本では建物を建築する際には建築道路に2m以上面していないと建築確認がおりません。水色の部分は建築道路だったのですが、この道路に面していないとならないので、「C」と「D」は家が建たない欠陥のある土地だったのです。
家を建てるには、「B」さんから土地を購入するか、黄色い部分の所有者全員から借地契約を結ぶか2m分だけ土地を売ってもらうしかありません。

家が建てられなくては正常な土地として売却するのは難しいです

「B」さんの土地には敷地いっぱいに建物がある為、売ってもらえず、黄色い部分の土地の所有者も2人が行方不明である為どうにもならないという事が分り、現状では家が建てられない事がほぼ確定してしまいました。


地主さんもどうしてた解決できるか、売却はできないかとおっしゃっているので、現在「B」の方に買ってもらえないか交渉中ですが、必要性が無いとの事で期待薄の状態です。売るに売れない、税金だけはしっかりとられるマイナスの不動産を抱え込んでしまったいうことです。

道路は不動産において生命線!しっかり調べておかないと損します

後で、近隣の方とお話をして判明したことですが、昭和60年前後に流行った「山林分譲」の土地だったそうです。要は投資詐欺のようなもので「将来的に家が建つかもしれませんので買っておきましょう」という口車に乗せられてしまったそうです。

「A」「B」の方は入口であったため運よく投資成功でしたが、奥の「C」「D」の方は残念でしたという事なのでしょう。
「C」の方も何とか家を建てたいと考え、役所と協議をしてみたそうですが出来ず、その結果「私も騙された」と私に話してくれたのです。


今回のケースで悪質だと思ったのは、道路をしっかりと舗装してまるで建築道路のようにしてあったことです。あれでは家が建てられると思って買ってしまう方もいらっしゃいますよ。

最近は山林分譲もあまり聞きませんので心配はありませんが(太陽光発電用地で去年あたりはありました)これからは、相続などでこういった土地を引き受けるケースが増えてくると思われます。

ご自分の土地、両親の土地がしっかり「建築道路」に面しているか調べてみましょう。

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