認知症になったら家を売って介護施設に!と考えている方にこそ家族信託は有効です

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2018年11月09日

認知症になったら家を売って介護施設に!と考えている方にこそ家族信託は有効です

ボケたら家を売って老人ホームに・偶に聞きますが対策が必要です

大家さんの家に行った時などたまに出る話ですが「ボケたら、この家を売ってその金で老人ホームにいれてくれ」とおっしゃる方がいます。まだまだ元気な方ですと、冗談話ですみますが、実際に近い将来に、認知症が発症する恐れがある場合にはしっかり対策しないと売却できずに人生設計が狂ってしまう事になります。

長男さんから相談があったけれど間に合わなかった事例

長男さんは、実家で一人暮らしをしている70代の父親が、近い将来、認知症を発症するのではないかと心配をしていました。

父親の方は「認知症になったら実家を売却してそのお金で老人ホームに入れてもらうから心配するな」と長男さんに話していたそうです。

そんな状態で数年経ち、心配通り、父親は認知症になってしまったのですが、いざ、家を売却しようとしても売れません。そう、いくら口で「認知症になったら家を売ってくれ」と言っても認知症になってはその意思は無効になっていましますので対策をしておかなければだめなのです。

長男さんにも老人ホームに入れてあげられる資金的余裕はないそうなので、頑張って成年後見制度を利用して家を売却することとなりました。
成年後見人になれば、父親が亡くなるまでずっと、年一回の資産状況の報告を裁判所に出したりする義務が出てきたりして結構大変なことです。

認知症になる前に対策をしておけば、もう少し余裕をもって家や不動産の売却などができたのに・・

家族信託(民事信託)による対策

この場合、どのようにしておくのが良かったかというと、
認知症になる前、健康で意思の確認が出来るうちに、ご自身の意思を信託契約をして残しておく必要がありました。

信託財産を自宅と預金として、信託の目的・行為を「認知症になった場合には自宅の売却、信託された預金を老人ホームの入居費用にあてる」としておけば、受託者である長男さんの判断でできるようになります。

税金については、父親の名義のままで売却となりますので、長男さんに贈与されているのではない為、贈与税も、不動産取得税もかからずに売却できるので有効な方法です。

今回のケースは推定相続人が一人の場合ですが、相続人が複数になりそうな場合には、いざ、相続になった時に揉めないように、信託財産の承継先を細かに決める必要が出てきますのでお気を付け下さい。

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